クリーンルームの異物対策|異物の可視化事例を動画で紹介

クリーンルームの異物対策とは?

クリーンルーム内の画像

クリーンルームの異物対策とは、製品の品質保証と製造効率の向上にとって極めて重要な課題です。適切な異物対策を講じることで、製品の不良率を減少させ、歩留まりの向上や生産コスト削減につながります。


半導体製造では 特に厳しい基準が設けられている

クリーンルームでは、微小な塵埃粒子や化学物質、生物的汚染物質などの異物をコントロールすることが求められます。例えば、半導体製造においては、ISO 14644-1などの国際規格でクリーンルームのクラス分けが行われ、粒子径と数の基準が厳しく設けられています。この基準に従い、適切な異物対策を講じなければ、製品の歩留まり低下や生産コストの増加を招くことになります。

半導体製造工場では、クリーンルームの空気質を常にモニタリングし、特定の大きさの粒子数が基準を超えないように管理しています。医薬品製造では、微生物の汚染を防ぐために、空気清浄度だけでなく、作業員の服装や行動にも厳しい規制があります。宇宙産業では、クリーンルーム内での異物が宇宙船や衛星の故障の原因となる恐れがあるため、非常に厳格な異物管理が行われています。

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微粒子可視化システムで 異物を見える化

カトウ光研が提案する微粒子の可視化技術は、対象となる粒子・環境に合わせた照明と最先端の画像処理技術の組み合わせでサブミクロンの粒子まで捉えるツールです。作業環境の現状確認と原因の特定、改善後の評価までを最短時間で行うことができます。

直接見ることで 発塵のプロセスまで確認できる

「微粒子可視化システム」は、パーティクルカウンターのようなセンサーとは違い、微粒子を直接見える化できます。どの作業工程で粒子が発生しているか?発生個所の多い場所はどこか?発生した粒子はどこへ向かうか?異物の課題をプロセスとして検証できます。


0.3マイクロの微粒子|可視化事例

クリーンルームクラス1,000(ISOクラス6)の環境でFFUから落下する0.3μの微粒子を可視化。微粒子可視化システムParticle Viewerとパーティクルカウンターで同時に計測して、どの程度の粒径を可視化出来るか検証しています。FFUからのリーク評価や設備劣化による塵埃問題、清浄要求度の高いクリーンルームで、サブミクロンの異物評価を非接触で検証可能です。


粗大粒子|5マイクロ以上の特定と対策

【対応規格:ISO14644-17】
2021年に規格化されたISO14644-17により粗大粒子の特定と対策が重要になっています。動画では5マイクロを超える粗大粒子は、落下傾向が強くパーティクルカウンターでは捕集が難しくなっています。その結果、可視化した粒子とカウンターの計測数値で差異が生じています。微粒子可視化システムでは、粒径が大きくなるほど粒子像が捉えやすくなるため、粗大粒子は容易に撮影できます。


10マイクロ以上の粒子|落下から吸引を検証

粗大粒子の落下の様子

※タップすると拡大画像が表示されます。

粗大粒子に該当する10μの粒子をパーティクルカウンター計測時に撮影しました。画像の通り、粒径が小さい浮遊する粒子は遠い箇所でも吸引される傾向が強いですが、粗大粒子はノズル近傍域においても 落下し採集できない事が分かります。パーティクルカウンターでは見逃していた異物を微粒子可視化システムでは捉えることができます。


人からの発塵

人の挙動の発塵を評価

作業者からの発塵は、クリーンルームにおける最大の発塵源と言われています。無塵衣を着用していても異物が発生しないとは言えません。 発塵を抑えた最適な工程管理が異物対策では重要となります。

口頭の説明だけでは、行動はなかなか意識されない可能性があります。しかし、パーティクルを可視化した画像は説得力を持ち、異物管理に有効です。言葉の壁がある海外の生産現場でも画像で共有できます。微粒子を広い範囲で可視化できる本製品は、無塵衣の選定や管理、作業者の動きなど総合的な異物対策を行うことができます。


歩行時の堆積した粉塵を可視化

作業者の歩行時に舞い上がる、床面に堆積した粒子を可視化しています。多数の歩行者が通る通路からの異物は、高い清浄度を要求される装置には特に注意が必要になります。さらに壁際に歩行路が設定されている際は、吹き抜けの構造でない限りダウンフローによって床面の粒子が巻き上がることがあります。

手袋からの発塵

クリーンルームで使用する手袋、一般的なニトリル手袋を比較して発塵の様子を可視化しています。また、作業中に考えられる汚染について動画内で紹介しています。微粒子可視化システムで実際に見ることで、想定されない発塵・汚染経路などを検証できます。


大きさによって変わる粒子の挙動

微粒子可視化システムでは、捉えた粒子の画像を画像処理することで、その挙動をより正確に理解することができます。画像上に捉えられた粒子は、小さな輝度情報に過ぎないため、見逃すことがあります。そこで、粒子の輝度情報を蓄積し、その動きに追従する軌跡を描きます。軌跡を描画することで気流の影響を受ける発塵の箇所や、粒子の最終的な行き先や性質を特定することが可能になります。


微粒子をカウントする

微粒子可視化システムでは、浮遊する粒子のカウントが行えます。空間内で捉えられた画像上の微粒子に対して、ラベリング処理を行い数値化→カウントをしてデータを出力します。動画データに対して処理が行えるため、粒子が増えたタイミング(発塵のタイミング)を時系列のデータで取得できます。


クリーンルーム内の気流を解析|PIV

クリーンルームの異物対策では、室内の気流を可視化することも重要です。室内を汚染しないミストをトレーサー粒子としてレーザーシートによる気流の可視化を行います。可視化された気流は、PIVで流速の定量化が可能です。

FFUによる気流の状態を可視化した事例です。トレーサー粒子として煙発生器で発生させたスモークを散布し、レーザーシート光源を横方向から照射している様子です。可視化された気流をカメラで撮影して、PIVソフトで解析を行い、速度ベクトルを算出しています。ダウンフローの影響範囲を評価できるため、微粒子の排出が効率よく行えているか? 滞留箇所が無いか?歩留まり改善のための検証が可能です。
※本来、煙発生器による散布はコンタミの元となるため純水のミストを使用しますが、 この実験では検証用のため煙発生器を使用しています。

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PIV入門ガイド|必要な機材から計測手順までわかりやすく解説

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