医療分野における可視化計測

医療分野の可視化計測:エビデンスの新たな形

医療分野では、次々と新しい技術の開発や検証結果が示されており、そこにはエビデンスが求められます。その一環として、医療・医用工学分野では「可視化技術」への関心が高まっています。

  • ウイルス感染症の研究:エアロゾルや飛沫(微小な液滴)の飛散状況
  • 循環器・血液に関する研究:動脈瘤や人工血管の血流の計測
  • 再生医療分野:バイオリアクター内の培地流動検証
  • 外科治療:HIFU(高密度焦点式超音波)による超音波の可視化

など、医療の各分野で可視化技術が取り入れられています。本ページでは、カトウ光研の可視化技術による医療分野での実績と効果について、具体的な事例を基にご紹介いたします。

マウス血管での赤血球動態の流れを計測

撮影協力:自治医科大学 分子病態研究部 西村 智 先生
マウス血管の赤血球の画像から、PIVで流れを計測。血管内の速度分布を算出しています。

人工透析の血液の流れ

2種類のカテーテルを比較:PIVで血流をトレース

撮影協力:桐蔭横浜大学 医用工学部 臨床工学科 佐藤 敏夫 先生 山内 忍 先生
PIVを用いて、2種類のカテーテルで血流を再現した流体を解析した事例です。模擬血管内に配置したカテーテル脱血時の血流のダイナミクスを可視化。トレーサー粒子として蛍光粒子を使用しています。PIVによる血流の定量化を行いました。

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2種類のカテーテルで比較:PIVでトレースする血流のダイナミクス
本動画では、PIV(Particle Image Velocimetry)を用いて、2種類のカテーテルで血流を再現した流体を解析します。模擬血管内に配置したカテーテル脱血時の血流のダイナミクスを可視化。トレーサーとして蛍光粒子を使用して、血流を定量化する様子をご覧ください。

エアトラップチャンバー内の流動をPIV計測

撮影協力:桐蔭横浜大学 医用工学部 臨床工学科 佐藤 敏夫 先生 山内 忍 先生
人工透析の現場で血液の回路内における凝固過程を検証するため、エアトラップチャンバー内の流体解析をPIVで行った事例です。エアトラップチャンバーは、血液凝固の好発部位とされ、凝固が発生しにくい理想的なチャンバー形状を検証するための実験です。

経口内視検査時のエアロゾル挙動の可視化

感染対策:エアロゾル可視化技術で医療従事者を守る

飛沫感染防止のためのアクリルボックス

アクリルボックス

ボックス内で内視鏡検査を行う被験者

ボックス内で内視鏡検査を行う

嘔吐反射時の微粒子を可視化した画像

嘔吐反射時の微粒子を可視化

感染症の拡大について、国や厚労省の方針に基づいて、消化器内視鏡診療の対応が求められています。患者の咳やくしゃみからエアロゾルが発生する可能性があるため、カトウ光研ではエアロゾル可視化技術を提案しています。エアロゾルを可視化することで、医療従事者の感染リスクを検証することができます。

内視鏡検査を行う際、内視鏡医と助手を保護するアクリルボックスを用意。エアロゾルの挙動を可視化して、ボックスの有り無しで比較をしています。
※患者から吐出される飛沫を再現するため、飛沫発生器を用いて秒速10m(咳の速度)で水滴を飛ばしています。

*A novel endoscopic shield: a barrier device to minimize virus transmission during endoscopy.*
Ueyama H, Akazawa Y, Fujisawa T, Isayama H, Nagahara A. Endoscopy. 2022. 54(4):E129-E130.
https://www.thieme-connect.de/products/ejournals/abstract/10.1055/a-1695-3080
*著者:順天堂大学 医学部 上山 浩也 先生*

嚥下造影検査(VF) X線画像での運動解析

嚥下障害の解析:運動解析(モーションキャプチャー)でX線画像から定量化

舌骨のイメージ画像
嚥下の運動解析の画像

嚥下は、生命維持にとても重要な機能です。食物を飲み込むだけでなく、誤嚥の原因や呼吸機能の低下などにも関係します。カトウ光研では、嚥下造影検査(VF)で取得されたX線動画データから運動解析による定量化を提案しています。嚥下時の舌骨や嚥下関連筋群、食塊の動きを定量化できる強力なツールです。

舌骨は飲み込みをする運動に重要な器官です。男女差、加齢によって嚥下時の舌骨運動に違いが現れます。この動きをソフトウェアで解析することで嚥下動態を定量的に評価できます。

運動解析(モーションキャプチャー)というアプローチにより、個々の患者の状態をより正確に把握できます。定量的な評価によって、適切な治療方法を選択する一助となります。また、進行性の疾患の初期診断にも寄与し、早期治療の可能性を広げることが期待できます。

ランナーの画像_運動解析(モーションキャプチャー)とは

運動解析(モーションキャプチャー)とは【技術コラム】

運動解析とは、人や物の特徴点ごとの座標値を算出し、動きが加わった時の変化量を算出する画像処理技術です。モーションキャプチャー、動作解析とも言われています。人の関節やロボットのノズルなど、計測したい対...続きを読む

細胞培養時の攪拌性能評価(PIV計測)

細胞培養の最適:PIV計測技術の活用

培養攪拌のシャーレ

シャーレ(培養攪拌)

PIVで算出されたシャーレ内のベクトルマップ

PIVで算出された速度ベクトル(速度分布)

細胞の成長に影響を及ぼす酸素供給不足、強いせん断力。これらのストレスを軽減するためには、槽内の流れに乱れが少なく、滞留が無いことが重要です。カトウ光研のPIV(粒子画像流速測定法)技術では、計算通りの流動が実現されているか?画像と数値データから検証できます。

細胞培養装置で”横運動” ”縦運動” ”円運動”の攪拌をPIVで計測しています。PIVでは、画像から非接触で粒子の運動を計測できます。映像では、PIVで速度ベクトルを算出してベクトルマップをプロットしています。攪拌の性能を定量的に評価できます。

PIV計測結果の画像_PIVとは

PIVとは【技術コラム】

PIV(粒子画像流速測定法,Particle Image Velocimetry)は、流れ場における多点の瞬時速度を非接触で得ることができる流体計測法です。流体に追従する粒子にレーザシートを照射し可視化、これをカメラで撮影しフレ...続きを読む

エコー検査による筋肉の”ひずみ”を計測

筋肉の”ひずみ”を可視化:エコー画像からデジタル画像相関法(DIC)でひずみを算出

手首のエコー検査の画像

手首のエコー画像を取得

エコー画像からDICでひずみを算出

DICで手首のひずみ(Strain)を算出

エコー検査(超音波診断)を活用し、手首の筋肉の動きを精密に撮影しました。手の開閉動作中の筋肉の変化を捉え、デジタル画像相関法(DIC)を用いて、筋肉の”ひずみ”を計測しています。

撮影協力:東海大学 工学部 医工学科 菊川 久夫 先生
デジタル画像相関法(DIC:Digital Image Correlation)は、画像から”ひずみ(Strain)”を算出できます。物理的な変位を正確に捉え、視覚化・定量化することができます。

エコー画像+DIC

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DICとエコー画像:医療分野の新たな可能性【デジタル画像相関法】
この動画では エコー画像からデジタル画像相関法(DIC)を用いてひずみを算出するという医療分野における新しい計測手法をご紹介します。この手法は物理的な変化をより正確に捉え微細な変動を視覚化することが可能です。

タイヤのひずみの計測画像_デジタル画像相関法(DIC)とは

デジタル画像相関法(DIC)とは【技術コラム】

デジタル画像相関法(DIC:Digital Image Correlation)は、カメラで撮影された画像から、測定対象の変位を求め”ひずみ”を計測できる手法です。複雑な光学系やセンサーを必要とせず、非接触かつ高分解能でひずみを計測...続きを読む

歯科治療中のミストを可視化

歯科治療中のミストの飛散:感染防止への取り組み

歯科治療の環境の画像

歯科治療の環境

医療用マネキンとバキュームの画像

医療用マネキンとバキューム

医療用マネキンからミストが飛散する様子の画像

飛散するミストを可視化

歯科治療中に飛散するミストの可視化実験を提案しています。エアータービンで歯を削る際に発生するミストは、医療従事者へ感染リスクをもたらします。飛散するミストは通常、バキュームを使用して吸引していきます。飛散するミストを可視化することで、バキュームの効果を検証できます。

撮影協力:藤田医科大学 医学部 歯科・口腔外科講座 小林 義和 先生 金 珉廷 先生
実際の歯科治療を再現するため、医療用マネキンを使用しています。条件変えて吸引効果を比較しています。

歯科治療中に飛散するミストを見える化

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歯科治療中に飛散するミストを見える化
歯科治療中には、医療従事者の方や患者は飛沫感染のリスクがあります。飛散するミストは「バキューム」を使って”吸引”をしていますが、ミスト自体を可視化をすることでその効果を検証しました。可視化実験には医療用マネキンとエアータービンを使って実際の治療を再現しています。

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