撮影協力:豊田工業高等専門学校 機械工学科 小谷 明 先生
超音速で伝播する衝撃波をシュリーレン法で可視化しました。
【シュリーレン法で衝撃波を可視化】
衝撃波は通常目に見えない波ですが、光学的な可視化手法であるシュリーレン法であれば観測することができます。実験装置で発生させた衝撃波をオブジェクトに衝突させ、反射する様子をハイスピードカメラでとらえています。
【斜め衝撃波の反射 ⇒ ”ノイマン・パラドクス”】
平面の衝撃波が垂直ではなく斜めの壁にぶつかった時、特殊な反射が起こります。この反射面に斜めに入射した時に発生する現象を”斜め衝撃波の反射”といいます。斜め衝撃波の反射は弱い衝撃波のとき理論値と実験結果が一致しないことで知られており、この現象を”ノイマン・パラドクス”と呼びます。
今回の実験では この”ノイマン・パラドクス”解明のための基礎データ収集がテーマで、様々な条件で衝撃波を発生させて画像を取得しました。
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